「女風って気になるけど、正直ちょっと怖い」
「自分が行くなんて、想像してなかった」

──たぶん、そう思ってる女性は多いんじゃないかと思う。
27歳、アパレル店員。恋愛経験は少なめ。
それでも毎日おしゃれをして、誰かに見られることを少しだけ意識して、
でも結局、夜になるとひとりきり。

ある日ふと、スマホで見つけた“東京秘密基地”という名前。
ちょっとエッチで、でもなぜか優しそうな空気。
興味と不安がないまぜになったまま、私は「予約する」ボタンを押してしまった

この日、私は初めて、
“誰かに触れられる快感”と、
それよりもずっと深い“安心して乱れてもいい”という気持ちを知った。

これは、
そんな自分の中の“変化”を記録しておきたくて綴った、リアルな体験の記録。

「触れられるの、得意じゃないんです」
そう言いながら、どこかで“期待”していた彼女のまなざし

「はじめまして」
そう挨拶した瞬間、彼女はほんの一瞬だけ目をそらした。
でもすぐに、「よろしくお願いします」と小さく微笑む。
少し緊張した空気。でもそれ以上に、“見透かされたくない何か”を守ろうとする気配が感じられた。

ソファに並んで座り、カウンセリングシートを確認する。
いくつかの項目にチェックがある。
そのひとつが、「触れられるのが苦手な場合がある」という欄だった。

「……あんまり、触られることに慣れてなくて。
彼氏もいたけど、ちゃんと“気持ちいい”って思ったことがなくて……
どこをどうされると嬉しいのか、自分でも分からないんです」

ぽつりぽつりと、言葉を探しながら話す彼女。
自信がないわけじゃない。
ただ、“自分の快感”をちゃんと認めてあげたことが、きっとこれまでなかったのだろう。

「東京秘密基地、名前がちょっと可愛くて……
怖い場所じゃないかもって思ったんです。
ちゃんと話を聞いてくれる人がいたら、少しだけ、自分のこと預けてみてもいいかなって」

その声には、**期待と不安が混ざりあったリアルな“葛藤”**があった。

「性感って、どこまでされるんだろう…って、ちょっとビビってます」
「でも、実は……焦らされるの、ちょっと弱いかもしれないです」

そう言ったあとの彼女は、ほんの少しだけ照れた顔をしていて、
その表情が、何より“正直”だった。

彼女が希望したのは:

NGなのは:

彼女が今、一番欲しかったのは、
「気持ちよくなっていいんだよ」と言われることではなく──
**「何も感じなくてもいいから、今ここにいてくれていいよ」**という安心だった。

「気持ちよくなるって、こういうことだったんですね」
触れられることが“こわくない”と知った夜のはじまり

オイルを手のひらでゆっくり温める。
ラベンダーとバニラの甘さが混ざり合い、静かな空間にふわりと香りが立つ。
彼女はタオルをかけたまま、ベッドの上で少しだけ肩をすくめていた。

「オイル、熱くないですか?」

「……ううん。ちょうどいいです。
なんか……お風呂あがりに誰かに撫でられてるみたい」

そのたとえが、どこか素直で可愛らしかった。

足首から、ふくらはぎ、ひざ裏へと手のひらをゆっくり滑らせる。
オイルが肌をすべり、静かにくちゅ…という音が漏れる。
彼女の体が、わずかにピクンと反応する。

「……やだ、この音、ちょっと…えっちですね」

「うん。でも、肌がちゃんと“心地いい”って言ってる音でもあるんですよ」

そんな会話を交わしながら、彼女の太ももへと手を進めていく。
内ももに触れたとき、息をひとつ飲んだのが分かった。

「そこ……ちょっと敏感かもです」
「触れ方、やさしすぎるのが逆に……くすぐったいというか……なんか、じわって……」

体が“感じる前の静電気”みたいに、反応しはじめている。

でも、まだ焦らない。
背中に移り、腰のラインに沿って手を添える。
骨盤を包むように、ぐっと優しい圧をかけていく。

「腰……こんなに凝ってるって、初めて言われました」

「多分、“守ってる”から。
触れられることが苦手だと、無意識に力が入る場所なんですよ、ここ」

「……あ、ちょっと分かるかも。
今、手が入った瞬間に……逆に、ふわって力が抜けました」

触れた場所からじんわりと緩んでいく彼女の体。
それは、拒絶ではなく“許し”のサインだった。

背中から肩、肩甲骨の内側をなぞるたびに、
彼女の呼吸が深くなっていくのが伝わる。

「こういうのって、“快感”を得るために来るんだと思ってたけど……
今の時点で、もう結構満たされてる感じします」

「快感って、リラックスしたその先にしかないからね。
そのために、まず安心してもらうのがいちばん大事なんです」

彼女はタオルの中で、小さく笑った。
その笑顔は、予約前に不安でいっぱいだった顔とは、まるで別人のようだった。

「ここまでされたら…感じちゃうの、当たり前ですよね…?」
会話の中ににじむ、快感の兆しと甘い崩壊の始まり

鼠径部のきわをなぞる前、彼女にふと聞いてみた。

「最近、どんなことがストレスです?」

「えー……休憩中も店内うろつくお客さんのこと気にしなきゃいけないとか。
あと、自分が売れてないと焦る。後輩が売れてたりすると…なんか悔しいのに、顔に出せないし」

「アパレルの現場、気を遣うところ多そうですね。
ずっと笑顔でいなきゃいけない感じ?」

「それ!ずっと笑顔で、“触れられる距離”にいるのもある意味しんどくて。
お客さんに近づかれるのがイヤな日も、笑ってないと変に思われるし…」

そう話しながら、彼女の体から少しずつ緊張が抜けてきたのが分かる。
脚の内側をなぞるたび、声こそ出ないけれど、
肌の動きが明らかに“もう意識してしまっている”反応を見せはじめていた。

「でも今は…距離近いのに、イヤじゃない。
むしろ、“次どこ触られるんだろ”って思ってる自分がいて……やばいですよね」

そう言った彼女の声に、照れと興奮が交じっていた。

「やばくはないよ。自然なこと。
“気持ちよくなっていい”って空気の中にいると、人ってちゃんと変わるから」

「……じゃあ、今の私は、変わってる途中かも」

手を、布越しに鼠径部ギリギリまで滑らせる。
触れていないのに、中心がじんわりと熱を帯びはじめる。

「……っ、あ、そこ……ちょっと……やばいかも」
「撫でられてるだけなのに、……奥の方、ゾクッてする…っ」

指の腹をゆっくりと往復させるだけで、
くちゅっ、くちゅ…という湿った音が、タオル越しに漏れ始める。

「音……してますよね、今……?やだ、恥ずかしい……」
「でも、止めないで……っ」

呼吸が早くなる。
足の力が抜け、太ももがわずかに開いていく。

「こんなに、触れられてるだけなのに……
もう、奥からじわじわきてて……っ」

唇に近づいて囁くように声を落とす。

「気持ちよくなってる?」

「……なってる……なっちゃってる、かも……っ」

胸元に手をそっと当てて、優しく撫でる。
布越しに、わずかに尖ってきた感触が、
“体の本音”を確かに伝えてくる。

「……胸、さっきから反応してるんですけど……これって……」

「恥ずかしいと思ってもいい。
でも、“自分がそういう体だったんだ”って気づけたら、それはすごく素敵なことだよ」

「……ほんとに……?
私、気持ちよくなるのって得意じゃなかったのに……
今日は……ちょっと、もう……っ」

吐息が、言葉に追いつかなくなっていく。

「ここまでされたら…感じちゃうの、当たり前ですよね…?」

その言葉のあと、彼女は脚を自然と開いて、
何も言わずに、すべてをゆだねてくれた。

「私、感じちゃってましたよね……」
止まらなかった体と心を、少し誇らしそうに笑っていた

施術が終わり、ベッドに横たわったままの彼女は、
ずっと見上げたままの天井に、どこかぼんやりした視線を投げかけていた。

その表情は、恥ずかしさと満足と、
それからちょっとした「戸惑い」のようなものが、やわらかく混ざっていた。

「……さっきの私、やばかったですよね……」

ゆっくりと顔をこちらに向けながら、
そう言った彼女の目は、どこかで“確かめたかった”ようだった。

「体が勝手に動くって、こういうことなんですね。
……気持ちよくなるって、もっと他人事だと思ってました」

あんなに“触れられること”に不安があった彼女が、
今は自分の口で“感じた”ことを話している。

「音とか……声とか……あんなに出ちゃうんだって、
ちょっとショックでもあり、嬉しくもあり……」
「でも、“こういう自分もいるんだな”って思ったら……安心したんです」

“感じてもいい”
“誰かに触れられても平気かもしれない”

彼女の中で、長く閉じていた扉が──
この日、そっと開かれた。

「……また、来てもいいですか?」

その言葉が出たとき、
彼女の中にはもう、“怖さ”じゃなく、“もう一度自分に会いたい”という希望が見えていた。

“気持ちよくなる”って、技術のことじゃなくて──
「安心していいよ」って言ってもらえること、だったのかもしれない。

恋愛経験が少ない。
触れられることに自信がない。
でも、どこかで“優しく抱きしめられてみたい”と、
誰にも言えない気持ちを抱えていた彼女。

東京秘密基地で過ごしたその時間は、
“性感マッサージ”という言葉のイメージとは違っていて──
もっと静かで、もっとあたたかくて、
ただ「ここにいていい」と認めてもらえるような空間だった。

彼女は、触れられるたびに驚き、
体が感じてしまうことに戸惑いながらも、
そのすべてを、やっと“許して”あげられた。

性感は、快感の先にあるものじゃない。
安心と信頼の上にだけ育つものなんだと、
今日の彼女が教えてくれた気がします。

「私なんかが行っても大丈夫かな」
「何を話せばいいんだろう」
そんな不安を抱えているあなたにこそ、
この場所のやさしさが届きますように。

そしていつかあなたも、
「私、ちゃんと気持ちよくなれるんだ」って、
そっと自分を許せる日が来ますように。

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